
「お米の未来を創る」――親会社のサタケという企業の物語
- サタケ
~精米機から世界へ、そして食の安心へ~
広島県東広島市に本社を構える株式会社サタケ。その名を聞いてピンと来る方は、きっとお米や食品加工に関わる業界の方かもしれません。しかし、私たちの食卓に並ぶ「おいしいごはん」の裏側には、実はこの企業の技術が深く関わっているのです。
■ 創業は明治時代、日本初の動力精米機から始まった
サタケの歴史は、**1896年(明治29年)**にまでさかのぼります。創業者・佐竹利市が日本で初めて動力式精米機を考案・製造し、精米の近代化に大きな一歩を刻みました 。
その後も、竪型研削精米機やテンパリング乾燥機など、数々の革新的な技術を世に送り出し、日本の米文化を支える技術者集団としての地位を確立していきます。

■ 精米機から食品、そして世界へ
サタケは単なる機械メーカーではありません。精米機や乾燥機、選別機といった穀物加工機械の総合メーカーとして、国内外に広く展開。アメリカ、イギリス、タイ、インド、中国などに拠点を持ち、世界中の「食」を支えています。
また、1995年には保存食「マジックライス」を発売し、食品分野にも本格参入。災害時やアウトドア、日常の簡便食としても注目されるこの商品は、サタケの技術と社会貢献の精神が融合した象徴的な製品です(現在はサタケフードビジネスが事業を承継)。
■ 技術と社会貢献の両輪で
サタケは、技術開発だけでなく、学術・教育支援にも積極的です。広島大学との連携や「サタケ技術振興財団」の設立、さらには「サタケメモリアルホール」の建設支援など、地域と未来を見据えた活動を続けています。
■ コーポレートメッセージは「明日を創る力」
この言葉には、サタケが単に機械を作る企業ではなく、人々の暮らしと食の安心を創造する存在でありたいという強い意志が込められています。精米というニッチな分野から始まり、今や世界の食インフラを支える企業へと成長したサタケ。その歩みは、まさに「技術と信頼の結晶」と言えるでしょう。